オートクチュールとは?

「オートクチュール」一度は耳にしたことのある言葉ではないでしょうか?

ですが、どの様な意味なのかまではご存じない方がほとんどかと思われます。

「オートクチュール」とは簡単に説明しますと、高級衣装店と言う意味で、

現在で言うブランド服のルーツの様なものです。

オートクチュール以前のファッション業界は既製服が中心であり、生地、装飾品、仕立屋、縫製担当者が別々に存在していました。

その当時服を作ろうとすると、自身で生地を買い、装飾品を集め、そのパーツを仕立屋に持っていき、仕立屋が注文者の体に合わせてデザインし、最後の縫製は仕立屋とは別に存在する針子が請け負うシステムでした。当時のギルド制が背景としてこのような仕組みとなったようです。

そして当時のファッションの最大の価値やステータスは、生地にあり、デザイン面に関してはそれほどステータスが高くなかったと言われています。

そこで、従来のファッション業界のシステムは非効率だと考えていたウォルト(オートクチュールのシステムを作った)は、ファッション業界のシステムを変えてしまう。その新しいシステムこそがオートクチュールの源だ。

それはデザイナーが複数の服のサンプル(モデル)を用意し、モデルに着せて見せ、それを顧客が選択し、自分の体のサイズに合わせて作るというものでした。デザイナーはテキスタイルの選定、デザイン、仕上がりの見直しまで一貫して管理する立場となりました。

これにより、顧客に服が届くまでの時間が短縮、生産システムが効率的になり、より多くの顧客にウォルトの服を届けることが可能となり、この生産システムの元にオートクチュールは生まれた。

ウォルトは、顧客同士が同じ服を同じ場所で着ないように、顧客の住む場所、服を着ていく場所など、すべて顧客の情報を管理し、ウォルトの服を供給していたと言われています。